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レース体験記:レイド・タイ挑戦記
挑戦者: 松永 寿雄
レース: 第14回 レイド・タイ
レース期間; 2006年11月18日〜22日の5日間
開催場所: タイ北部 チェンマイ周辺の山々

レイド・タイ

・ レイド・タイとは?

2006レイド・タイ(第14回大会)のマラソンのカテゴリーに初挑戦した。このレースはタイ北部のチェンマイ近郊をステージに開催されている山岳レースで今年14回目。日本人は私とMTB(マウンテンバイク)レースでエントリーした大阪の溝 登(みぞ のぼる)さんの2人だけであとは全員フランス人。

レースは5日間の山岳レースで1日24Km~25Km。コースは全部ではないが毎年変更されているので複数回参加しているランナーもいる。ウォーキングカテゴリー、マラソンに出場の車椅子のチームも含め総勢67名がエントリー、運営スタッフ、ドクターチームも含め約80人のグループだ。

・ レイド・タイへの道のり

フランス人は、バンコックから夜行列車でチェンマイ駅に到着後、市内のホテルへ。我々はバンコック経由でチェンマイまで飛行機を利用、フランス人たちより1日早く宿泊し合流した。ここから最初の3泊4日はキャンプ生活の始まり。不要な荷物はホテルに預け、ソンティオと呼ばれる10人乗りの乗り合いタクシーに分乗し3時間ほど険しい山道をドライブ、夕方近くにようやくキャンプ地に到着、学校の校庭を借りてのキャンプ生活のはじまりだ。1人か2人用のテントに別れディナーを待つ。蚊の対策は溝さんも2人とも万全だ。フランス人の対策は知らないが日本人の我々は、蚊取り線香はもちろん電池式蚊取り線香、スプレー、挙句に顔にかぶせるメッシュの蚊帳(さすがにこれは溝さんからやりすぎちゃうか・・と笑われたが・・・)とどこから攻撃を受けても跳ね返せるだけの装備で臨んだ。その甲斐があって?1回も刺されず済んでホッとした。

前置きが長くなったが私(58歳、男)は、レース参加は初めて。約1年前からジョギングをはじめたド素人だ。このレースに挑戦しようと1週間で30〜40Kmを目標にトレーニング。といっても自宅近くの平坦なアスファルトでの練習なので山岳コースは未知の世界。暑さと湿度は日本の夏と同じようなので水分をきちんと取りさえすれば問題はないと思っていたのだが山岳コースはとてつもなくハードで初日から思いっきり洗礼を受ける羽目に。なにしろ登りがきつい。いけどもいけども頂上がないのではないかと思うほど。「どんなにきつくても、ゆっくりでも歩かないでともかく走ろうと」決めた初挑戦レース。

・ レイド・タイ 〜初挑戦となるレースのはじまり〜

しかし、気持ちとは別に足がついていかない。斜度は15度いや17度ぐらいか。顔を上げるとず〜と昇っていて気がめいるので足元から5〜6m先を見ながら大きく深呼吸をして1歩1歩進む。斜度もさることながら幅3〜4メートルの山道は車やバイクも通るとこなので大きなわだちやむき出た根っこに注意しないと足がとられて捻挫もしかねない。登りがきつければ下りも同じ。爪がシューズのつま先にあたり痛くて仕方がない。ようやくコーラとバナナにありつける給水ポイントにたどり着くとどん尻のせいか品切れ。進むしかないので気を持ち直してゴールを目指すと突然パノラマのように視界が開け、だんだん畑の向こうには思わず見とれるほどの風景が広がり元気を与えてくれる。

走りながらいろんなことを考えるが、良く考えると25Kmという距離は未経験だ。いままでのトレーニングでは最高が20Kmちょっと。それにこの山岳コース。ひとりぼっちで山道を走っていると気が滅入るのか「多分2日目あたりでスタッフの車かな」とネガティブに。最後尾なので道に迷ったら大変と気を持ち直して進むとドクターのピエールが "Toshio"ガンバッテ!!水ある?とバイクに乗りながら励まされどうにか1日目は終了。

みんなから拍手をもらい(これが結構気持ちいいので5日とも最下位というわけではないが)笑顔でゴール。1日目のタイムは3時間50分。我が家の近所の公園を走るときの平均タイムと比べると倍とまでは行かないがかなりなスローぺースだ。

・ レイド・タイ 〜レースを終えて〜

レース中は6時から朝食(といっても原っぱの立食でパンとコーヒーか紅茶だけ)、トイレを順番に済ませ、ソンティオに荷物を載せスタート地点まで移動。だいたい9時ごろスタートとなる。終了は私が一番遅いので1時ごろ。井戸水で体を洗い次のビバーク地へ。そしてディナーとなる。いつものパターンと違うのは曙レースの日。今年は3日目だったが4時起床。5時のスタート予定がいつものように遅れ5時30分。この時期、日の出は6時30分くらいなのでヘッドランプをつけデコボコ道に気をつけながら進む。こんなレースもいい思い出だ。

3日間のキャンプ終了後はホテルにもどり3日ぶりのシャワーに感動。チェンマイの有名なナイトバザールにタイ語もできる頼もしい溝さんと出かけ夕食&ショッピング。その後は1時間120バーツ(約400円)の足マッサージですっきり。このマッサージ効果のおかげで残り2日間も乗り越えられたのかも。

5日目の夜は表彰式。参加賞をもらいそれぞれ感想をスピーチ。参加者全員が一体となって終了。翌日はフランスチームは夜行列車でバンコクへ、溝さんと私は別々にチェンマイ空港からバンコク空港経由で日本に。「来年の目標タイムを考えながら」無事帰還。

▼ レース結果、大会の写真はレイド・タイ公式サイトをご覧ください。

レイド・タイ公式サイト http://www.raidthai.org/
2006レイド・タイレース結果(エクセル形式)

松永寿雄
(千葉県柏市の柏の葉公園で練習しています)

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